Posts Tagged ‘携帯電話’

長い沈黙の後、ダーさんが口を開いた。
「・・・・・もう1回、カスタマーセンターにかけよう」
「えー、何回かけてもダメっぽくない?ダメよ、ありゃダメだ。もう全然ダメ」
「・・・・・でも、そうするしかない」
またまた気が遠くなるくらい自動音声の案内で待たされた後、やっと担当者に繋がった。またまたダーさんが事情を説明。何やら会話を交わすと、ダーさんが自分の携帯を私に渡しながら
「手続きの前に契約者本人の了承がほしい。奥さんは隣にいますか?だって」
えっ?!今回は何だかまともっぽい対応。慌てて電話を代わる。担当の男性は、私の氏名、住所、生年月日、選んだコースを確認すると
「それでは、ご主人に代わって下さって大丈夫です」
と言った。それから私の正しい電話番号を調べ直しただけでなく、テストコールをかけて通話が可能な状態になっているかどうかまで確認してくれた。なんだ、中にはいるんじゃないか、ちゃんとした対応をしてくれる人が!
カスタマーセンターとの通話を終えた後も、本当に電話が使える状態になったのか半信半疑の私。おそるおそる自分の電話からダーさんの電話にかけてみたら・・・即座にダーさんの携帯から着信音が流れ始めた。ディスプレイには私の電話番号が10桁で表示されている。・・・・・やった!やっと使えるようになった!!ありがとう、まともな担当者よ!!
こうして本体を購入してから1週間。やっと通話が可能になったのだった。長かった・・・・・いや、長すぎるだろ。
で、結局何が言いたかったかというと、
・これからオーストラリアでOPTUSの携帯を買おうとしている人は、何か起きた時カスタマーセンターの担当者の当たり外れが大きすぎるので気をつけて下さいね。
・英語に自信のない人は、各種手続きの際なるべくインターネットを使った方がいいですよ。
という話。


以前ネットで読んだ記事では、「OPTUSがコールセンターをインドに作ったところ、インド人の担当者は英語が話せてもオーストラリアの生活や文化を理解していないため、利用者との間でしばしば問題が生じている」と書いてあったように記憶している。しかし、もしかしてそれは「文化を理解していない」のではなく「仕事をしていない」だけなんじゃなかろうか?
これ以上カスタマーセンターに問い合わせても埒が明かないと判断した私たちは、ネットを使う機会を見つけOPTUSのHPへアクセス。このサイトがまた凝っている割にはユーザーに分かりづらいつくりなのだ。画面の表示も崩れまくっている。やっとのことで該当のページを見つけ、通話を可能にする手続きを試みたが、「入力されたナンバーのSIMカード(購入時に本体にセットしたチップ)は既に利用中です」といったメッセージが出るばかり。もう、やってられない・・・。
数日後、ダメもとで再び本体を購入したOPTUSのショップへ。対応してくれた店のおじさんにダーさんが相談を持ちかけたところ、
「その携帯の電話番号を見せて」
と言われ私のメモを差し出した。しばらく眺めた後おじさんも一言。
「・・・・・これ、桁が一つ多いよ」
被害者意識で凝り固まっている今の私には、おじさんの言葉の端々に『なんですぐ気がつかなかったの?こんな簡単な英語も分からねえのかよ。バカじゃねえの、このアジア人』というニュアンスが混じっているように感じられる。
『だって、私、オーストラリアに来たばっかりなんだもん!こっちの携帯電話番号の桁なんて知らないよ!それに、本当にその番号って言ったんだって!!』
訴えたいのはヤマヤマだが、そんな事は別に向こうの知ったことではないだろう。なんだか分からないが猛烈にくやしい。
「正しい番号が分からないんじゃ、こっちもどうしようもないねえ」
おじさんにも匙を投げられた私たち。店の外に出る。
カスタマーセンターにかけてもダメ。ネットでもダメ。ショップに持っていってもダメ。完全に八方塞がりだ。使えない携帯を掴まされて、このまま泣き寝入りするしかないのか。
巨大ショッピングセンターの通路脇に設けられたベンチに座り、しばらく途方に暮れる。


OPTUSのカスタマーセンターに電話をかけた翌朝。再度電話の電源を入れてみたがやはりメールは届いていない。もしかしたら通話は可能になっているのかもしれない、と試しにダーさんの携帯電話にかけてみたけれど、全く通じない。ダメじゃん。今度はダーさんの携帯から私の携帯へかけてもらうことにする。
「これが私の番号なんだけど」
と渡したメモを見たダーさん。しばらく眺めて一言。
「・・・・・これ、桁が一つ多いで」
うそッ!!
見るとダーさんの番号は10桁なのに、私のメモした番号は11桁ある。あんなにゆっくり確認したのに!あっちも”Uh-huh”って言ったのに!確かにその番号って言ったんだって!ホントに言ったんだってば!!ウワーン!!それにしても、たった10桁そこらの数字すらまともに聞き取れないなんて。自分の英語力のなさにさすがに凹む。
どうやらこの状況を改善するためには、再びカスタマーセンターに問い合わせるしか手段がないらしい。今度は自分で問い合わせるのは止め、ダーさんに任せることにする。
しばらく自動音声の案内で待たされた後やっと担当者に繋がり、一連の事情を話すとその担当者は
「OK。じゃあ、この後メール送るから」
と言って切ったらしい。
「すっごいインド訛りですっごい勢いでしゃべられるもんでなかなか聞き取りづらかったけど、多分大丈夫やと思うで」
おー、助かった。手を煩わせて済まなかったね。ありがとう、とダーさんに感謝したのも束の間。やはりその後もメールは一向に送られてこない。
「・・・・・『送る』って言うててんけどなあ?」
訝しがるダーさん。そして、私たちの心に湧き上がる一抹の不安。
・・・・・もしかして、OPTUSのコールセンターって、仕事自体が、テキトー?


金曜日の深夜12時だったため、直接担当者が電話口に出る事態など予想だにしていなかった私。どうしよう!インドの人と繋がってしまった!!英語、自信ないのに!!「何も言わずにそのまま電話を切る」という選択肢もあったが、小心者の私にはその勇気すらない。
何から話してよいのか戸惑っていると、向こうからいろいろ話しかけてきてくれた。ええい、ままよ!このまま進めてしまえ!!
氏名、住所、生年月日、選んだコース等の質問に答えると、担当の方が私の電話番号を読み上げ始める。ここは絶対に間違えられない。一旦番号を書き留めた後、ひとつひとつの数字をゆっくり復唱する。
“0?” “Uh-huh?”
“4?” “Uh-huh?”
“0?” “Uh-huh?” ・・・・・・・
うん、これなら大丈夫。そして、いよいよ最終段階へ。
「この後30分以内にメールでもあなたの電話番号を送るから、それまで電源を☆@%$*@\#&!+*。それから電源を#%&’$&%*+」
電源を?どうするの?聞き取れなかった・・・。しかし、見知らぬ相手と英語でやりとりする緊張感にこれ以上耐えかねた私は、会話をさっさと終わらせてしまった。
フー、緊張した。まさか人が出るなんてなあ。でも良かった、何とか無事に終わって。ところで、電源どうしよう?これからメールを送ってくるってことは、電源が入ってないことにはメールは受け取れないはずだから、きっと入れたままでいいんだろうな。
そのまま待つこと30分。一向にメールが送られてくる気配がない。不安になって再び説明書を読んだところ、どうやら電源はOFFの状態で待たなければならなかったことに気づく。
慌てて電源を切ったが、もう夜も遅い。また明日の朝確認することにして眠る。


こちらに来て数日経ったある日、私が使う携帯電話を購入することになった。携帯電話会社がいくつかある中、ダーさんが既にユーザーであったことから、選択の余地なくOPTUS社のショップへ向かう。
元々携帯に全く興味のない私。おまけに電話を使う相手は当面ダーさんしかいないため、「話さえできれば何でもいい」とプリペイド契約の最もチープな機種を選択したところ、液晶がなんと白黒!今どき?!マジで?!もちろんカメラ機能など望むべくもない。携帯に思い入れのない私ですら、あまりにも簡素な機能に一瞬ガックリするが・・・・・いや、待てよ。もしかしたら私にはこれで必要十分なのかも。
店で本体を購入した後、セットアップは自分でやるものらしい。帰宅後、まず本体を充電。
「その後、電話がかけられる状態にするまでに何かやる事があんねん。よく覚えてないけど」
と言い残し、ダーさんは先に寝室へ。その日の深夜、充電が完了しているのにの気づいた私。
『・・・・・「何かやる事」って何だろ?』
よせばいいのに、自力でセットアップを試みることに。
説明書は全部英語。当たり前か。しんどいな。説明書の裏表紙に付属のSIMカードというチップを切り離し、本体の裏面にはめ込む。自分の利用したいコースも選択した(一番安いやつ)。
最後に、電話またはネットでOPTUSへ自分の情報を伝える必要があるらしい。ネットは今家で思うように使えない状況なので、電話にしよう。24時間対応しているということは、きっと自動音声のガイダンスに従って何か入力したらいいだけなんだろう。まさか、こんな夜中に人が出るなんてことは・・・・・日本ならともかく、ここオーストラリアではちょっと考えにくい。
所定の番号にかけて、待つこと数秒。
「はい、OPTUSカスタマーセンター、担当○○です」
耳元から聞こえてきたのは、強烈なインド訛り。自動音声ではなく生身の人間が話しているようだ。
・・・・・・・あっ。そういえば、OPTUSのコールセンターはインドにあるって聞いたことある。